【2025年版】医師国家試験合格率ランキング | 医師国家試験予備校MEDICINE

【2025年版】医師国家試験合格率ランキング | 医師国家試験予備校MEDICINE

更新日:2025年6月11日

2025年の第119回医師国家試験では、全体の合格率が92.3%と高水準を維持し、特に新卒者の合格率は95.0%に達しました 。大学別では、国際医療福祉大学が受験者127名全員合格で100%の合格率を記録し、自治医科大学(99.3%)、兵庫医科大学(99.1%)が続きました 。本記事では、最新の合格率データを基に、各大学の教育体制や特徴を分析し、第120回医師国家試験に向けた学習戦略を解説します。


佐々木京聖

医師国家試験予備校MEDICINE 塾長・医師 佐々木京聖

医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。大手医師国家試験予備校で、在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。その後、医師国家試験予備校MEDICINEを設立し現在に至る。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。


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第119回医師国家試験合格状況

 まず2025年2月に行われた第119回医師国家試験の合格基準、合格状況、大学別 医師国家試験合格者状況についてそれぞれ見ていきましょう。

第119回医師国家試験合格基準

第 119 回医師国家試験の合格基準は以下のように発表されています。

1 必修問題は、一般問題を1問1点、臨床実地問題を1問3点とし、 総得点が、 160点以上/200点

2 必修問題を除いた一般問題及び臨床実地問題については、
各々1問1点とし、総得点が、 221点以上/300点

3 禁忌肢問題選択数は、3問以下

とする。

ただし、採点採点除外等の取り扱いをした問題が1問あります。

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

第119回医師国家試験合格状況 

第119回医師国家試験の合格状況については以下の通りになっています。

(出願者数) (受験者数) (合格者数) (合格率)
全体 10,544 人 10,282 人 9,486 人 92.3%
(うち新卒者) 9,717 人 9,507 人 9,029 人 95.0%

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

大学別 医師国家試験合格者状況

第119回医師国家試験の大学別合格者状況は以下のようになっています。

学校名 総数 新卒 既卒
出願者数 受験者数 合格者数 合格率 出願者数 受験者数 合格者数 合格率 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
北海道大学医学部 11611410693.0% 10310210098.0% 1312650.0%
旭川医科大学 12912811993.0% 11411411197.4% 1514857.1%
弘前大学医学部 14814613793.8% 12912812496.9% 19181372.2%
東北大学医学部 15615414896.1% 14914914597.3% 75360.0%
秋田大学医学部 13813713195.6% 13213112897.7% 66350.0%
山形大学医学部 11311210492.9% 10710710295.3% 65240.0%
筑波大学医学専門学群 14614213796.5% 14213813497.1% 44375.0%
群馬大学医学部 11711511095.7% 11211110695.5% 544100.0%
防衛医科大学校 87817693.8% 85797594.9% 22150.0%
千葉大学医学部 13213012596.2% 12712612397.6% 54250.0%
東京大学医学部 12212011293.3% 10810610397.2% 1414964.3%
東京科学大学医学部 1031039693.2% 96969396.9% 77342.9%
新潟大学医学部 14013712792.7% 13313012495.4% 77342.9%
富山大学医学部 12011610994.0% 11110710598.1% 99444.4%
金沢大学医学部 13412612397.6% 122117117100.0% 129666.7%
福井大学医学部 12912612498.4% 121118118100.0% 88675.0%
山梨大学医学部 13313111890.1% 12612411290.3% 77685.7%
信州大学医学部 13513412593.3% 12612612196.0% 98450.0%
岐阜大学医学部 11611611195.7% 10810810799.1% 88450.0%
浜松医科大学 12112011797.5% 11511411298.2% 66583.3%
名古屋大学医学部 12012011293.3% 11511511095.7% 55240.0%
三重大学医学部 13012812496.9% 119119119100.0% 119555.6%
滋賀医科大学 13813012394.6% 13012211896.7% 88562.5%
京都大学医学部 11411210089.3% 1021019493.1% 1211654.5%
大阪大学医学部 13313112293.1% 12412412096.8% 97228.6%
神戸大学医学部 13012811690.6% 12011811194.1% 1010550.0%
鳥取大学医学部 11911710993.2% 10610610094.3% 1311981.8%
島根大学医学部 11311210190.2% 1041049793.3% 98450.0%
岡山大学医学部 12512311694.3% 11411310794.7% 1010990.0%
広島大学医学部 12312310887.8% 11311310794.7% 1010110.0%
山口大学医学部 13213212191.7% 12112111595.0% 1111654.5%
徳島大学医学部 12712711590.6% 11211210896.4% 1515746.7%
香川大学医学部 11911810689.8% 11111010090.9% 88675.0%
愛媛大学医学部 12512511088.0% 11611610489.7% 99666.7%
高知大学医学部 11511510893.9% 1011019998.0% 1414964.3%
九州大学医学部 12411910689.1% 1031009595.0% 21191157.9%
佐賀大学医学部 10710410197.1% 1021009898.0% 54375.0%
長崎大学医学部 13513112393.9% 11911811294.9% 16131184.6%
熊本大学医学部 13112911992.2% 12112111595.0% 108450.0%
大分大学医学部 11211010292.7% 10410410197.1% 86116.7%
宮崎大学医学部 14414413291.7% 13613612894.1% 88450.0%
鹿児島大学医学部 11511110594.6% 11110710396.3% 44250.0%
琉球大学医学部 12112111796.7% 11511511297.4% 66583.3%
国立大学 合計 53875298495193.5% 49854927473396.1% 40237121858.8%
福島県立医科大学 14013913597.1% 13313313198.5% 76466.7%
横浜市立大学医学部 88888697.7% 85858498.8% 33266.7%
名古屋市立大学医学部 1001009595.0% 99999494.9% 111100.0%
京都府立医科大学 1051039996.1% 98989596.9% 75480.0%
大阪公立大学医学部 10510510196.2% 99999899.0% 66350.0%
奈良県立医科大学 11911810992.4% 10710610397.2% 1212650.0%
和歌山県立医科大学 12011510288.7% 1051019291.1% 15141071.4%
公立大学 合計 89888984094.5% 84183680796.5% 57533362.3%
岩手医科大学 13613212191.7% 12212011595.8% 1412650.0%
自治医科大学 13513513499.3% 13513513499.3% 000
獨協医科大学 13813311989.5% 13112611490.5% 77571.4%
埼玉医科大学 14414313594.4% 13613613095.6% 87571.4%
杏林大学医学部 13913612994.9% 13213012696.9% 76350.0%
慶應義塾大学医学部 11611511095.7% 10810810799.1% 87342.9%
順天堂大学医学部 14214213997.9% 13913913697.8% 333100.0%
昭和大学医学部 11311310290.3% 1071079992.5% 66350.0%
帝京大学医学部 15215014395.3% 14114013898.6% 1110550.0%
東京医科大学 12010910495.4% 11710610296.2% 33266.7%
東京慈恵会医科大学 11411310996.5% 10510510499.0% 98562.5%
東京女子医科大学 12012011091.7% 11111110392.8% 99777.8%
東邦大学医学部 12012011394.2% 10910910798.2% 1111654.5%
日本大学医学部 13111810992.4% 12311110493.7% 87571.4%
日本医科大学 12112011394.2% 11911911395.0% 2100.0%
北里大学医学部 13812411391.1% 13311911092.4% 55360.0%
東海大学医学部 1041039693.2% 95949398.9% 99333.3%
聖マリアンナ医科大学 11811310290.3% 1151109990.0% 333100.0%
金沢医科大学 14613112293.1% 12611110594.6% 20201785.0%
愛知医科大学 11710710194.4% 1101019998.0% 76233.3%
藤田医科大学 11311010797.3% 10810610498.1% 54375.0%
大阪医科薬科大学 1031009797.0% 98959397.9% 55480.0%
関西医科大学 15714713088.4% 14413412190.3% 1313969.2%
近畿大学医学部 13312711691.3% 12612011091.7% 77685.7%
兵庫医科大学 11011010999.1% 10910910899.1% 111100.0%
川崎医科大学 14513211486.4% 13212010587.5% 1312975.0%
久留米大学医学部 13912910782.9% 1241159784.3% 15141071.4%
福岡大学医学部 11911210190.2% 99928794.6% 20201470.0%
産業医科大学 11610910394.5% 11510810294.4% 111100.0%
東北医科薬科大学医学部 105968891.7% 100918492.3% 55480.0%
国際医療福祉大学医学部 131127127100.0% 1309126126100.0% 111100.0%
私立大学 合計 39353776352393.3% 36993553337595.0% 23622314866.4%
認定 29128614952.1% 1691689657.1% 1221185344.9%
予備試験 33332369.7% 23231878.3% 1010550.0%
その他 合計 32431917253.9% 19219111459.7% 1321285845.3%
総合計 1054410282948692.3% 97179507902995.0% 82777545759.0%

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

回数別の医師国家試験合格状況

続いて、過去10回の医師国家試験の概要推移、合格率推移、合格基準推移について確認していきましょう。

医師国家試験概要推移表

過去10年の医師国家試験の概要は以下のように推移しています。

実施日 合格発表日 合格率 合格基準
一般 臨床 必修
新卒 既卒 全体 得点基準 得点率 得点基準 得点率 得点基準 得点率
第119回 2025年2月8日(土)~9日(日) 2025年3月14日(金) 95.0%59.0%92.3% 221点以上/300点73.7%160点以上/200点80%
第118回 2024年2月3日(土)~4日(日) 2024年3月15日(金) 95.4%58.9%92.4% 230点以上/300点76.7%160点以上/200点80%
第117回 2023年2月4日(土) ~5日(日) 2023年 3月16日(木) 94.9%55.2%91.6% 220点以上/295点74.6%160点以上/200点80%
第116回 2022年2月5日(土) ~6日(日) 2022年 3月16日(水) 95.0%54.0%91.7% 214点以上/297点72.1%158点以上/197点80%
第115回 2021年2月6日(土) ~7日(日) 2021年 3月16日(火) 94.4%54.5%91.4% 209点以上/300点69.7%160点以上/200点80%
第114回 2020年2月8日(土) ~9日(日) 2020年 3月16日(月) 94.9%69.2%92.1% 217点以上/299点72.6%158点以上/197点80%
第113回 2019年2月9日(土) ~10日(日) 2019年 3月18日(月) 92.4%56.8%89.0% 209点以上/296点70.6%160点以上/200点80%
第112回 2018年2月10日(土) ~11日(日) 2018年 3月19日(月) 93.3%63.9%90.1% 208点以上/299点69.6%160点以上/200点80%
第111回 2017年2月11日(土) ~13日(月) 2017年 3月17日(金) 91.8%54.3%88.7% 128点以上/198点64.6%381点以上/600点63.5%160点以上/200点80%
第110回 2016年2月6日(土) ~8日(月) 2016年 3月18日(金) 94.3%60.1%91.5% 125点以上/199.8点62.8%388点以上/594点65.3%160点以上/200点80%

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

医師国家試験合格率推移(過去10年分)

過去10年の医師国家試験合格率は以下のように推移しています。

回数 施行年月日 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
1192025.2.8〜910,2829,48692.3
1182024.2.3〜410,3369,54792.4
1172023.2.4〜510,2939,43291.6
1162022.2.5〜610,0619,22291.7
1152021.2.6〜79,9109,05891.4
1142020.2.8〜910,1409,34192.1
1132019.2.9〜1010,1469,02989.0
1122018.2.10〜1110,0109,02490.1
1112017.2.11〜139,6188,53388.7
1102016.2.6〜89,4348,63091.5

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

医師国家試験各項目の合格基準推移

過去10年の医師国家試験の各項目の合格基準は以下のように推移しています。

回数 一般(%) 臨床(%) 必修(%)
11973.7%73.7%80.0%
11876.7%76.7%80.0%
11774.6%74.6%80.0%
11672.1%72.1%80.0%
11569.7%69.7%80.0%
11472.6%72.6%80.0%
11370.6%70.6%80.0%
11269.6%69.6%80.0%
11164.6%63.5%80.0%
11062.8%65.3%80.0%
110〜119回平均 70.7% 70.8% 80.0%

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

卒業年次別受験者数・合格者数・合格率

過去10年の医師国家試験の卒業年次別受験者数・合格者数・合格率は以下のように推移しています。

卒業年次 受験可能回数 受験者数 構成比 合格者数 合格率
新卒 1回9,50792.59,02995.0
2回4434.333575.6
3回1101.16760.9
4回480.51633.3
5回310.31445.2
既卒 6回210.2733.3
7回160.2212.5
8回230.2626.1
9回110.1545.5
10回以上720.756.9
7757.545759.0
総計10,282100.09,48692.3

参考文献:第119回医師国家試験の合格発表について

医師国家試験 | 合格するために必要な対策は?

医師国家試験 | 合格するために必要な対策は?

ここまで見てきた医師国家試験の傾向を踏まえて、合格するには何が必要なのでしょうか?近年の医師国家試験の出題傾向を踏まえると、医師国家試験合格には以下の3つの視点を持つことが非常に大切です。

・科目ごとの出題割合を把握して勉強する
・平均的な受験生が正解できる問題で確実に得点する
・過去問の暗記ではなく、病態生理から理解する

科目ごとの出題割合を把握して勉強する

科目ごとの出題割合を把握して勉強する

科目ごとの出題割合を把握して勉強することが極めて大事です。

例えば日常の臨床現場では整形外科疾患の割合がとても高いですが、国家試験においては数%しか出題されません。麻酔科などは特に毎年1問出るか出ないかといったレベルなので、全く勉強せずに臨む人もいます。

一方で、公衆衛生は非常に出題割合が高く、出題範囲も広いです。過去問で好んで出される分野に絞って重点的に勉強することが重要となります。各分野から出る問題の割合は毎年似ているため、順序としてはいわゆるメジャー科(内科外科)を中心に勉強することが極めて大事です。


平均的な受験生が正解できる問題で確実に得点する

平均的な受験生が正解できる問題で確実に得点する

国家試験の目的は満点を取ることではありません。皆が正解できる問題を確実に正解することが何より大事です。

それは日常臨床においても同様で見逃してはいけない所見を見逃さないことが1番大事です。

国家試験が終わった後に座談会が開かれ、正解率の共有を行うことがありますが、やはり多くの場合、皆が正解している問題と皆が不正解の問題にきれいに別れます。

最も大事な事は、過去問の研究で、時にニッチな知識も正答率が高く表示されているところがあります。そのような場合には例えば前年に全く同じ問題が出ていたりします。そういう問題を取りこぼさないようにしましょう。

過去問の暗記ではなく、病態生理から理解する

過去問の暗記ではなく、病態生理から理解する

先ほどセクションで過去問の重要性を述べましたが、これは過去問を暗記することが重要と言うわけではありません。過去問演習においては解説やコラムなどもしっかり読み込みましょう。

さらに普段の授業などで病態生理を理解しながら進める習慣をつけましょう。国家試験においては、丸暗記でも何とかなる知識は結構ありますが、頭のキャパシティを考えても全てを丸暗記するのは得策ではありません。

腎臓の電解質の収支や脳神経系の伝導経路など図を書いて覚えることが理解に役立つことも多々あります。理解の補助という意味では、語呂合わせも非常に重要ですし、できるだけ膨大な知識量を効率よく身に付けましょう。

まとめ

国家試験対策において最も重要なのは、「出題の傾向を正しく把握し、戦略的に学習すること」です。

まず、科目ごとの出題割合を理解したうえで、得点源となり、かつ対策に時間のかかるメジャー科を優先的に学習しましょう。次に、平均的な受験生が正解する問題を確実に取る姿勢が重要です。正解率の高い問題を取りこぼすことは致命的であり、過去問演習を通じて「落としてはいけない問題」を見極める力を養いましょう。

過去問演習では、どの問題が受験生の正答率が高いか、という視点が大切です。また、過去問は単なる暗記にとどまらず、解説を丁寧に読み、病態生理から理解することが重要です。理解に基づいた知識は応用が効き、他の問題にも対応できます。知識量の多さに圧倒されず、出題傾向・正答率・理解の深さの3点を意識した、効率的で再現性のある学習法を確立することが合格への近道です。

 医師国家試験予備校MEDICINEでは、指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。

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