医学生の勉強法完全ガイド 進級試験対策から勉強法まで解説 | 医師国家試験予備校MEDICINE

更新日:2025年6月16日
医学生進級試験に合格し、将来の臨床に活用していくには、ポイントを絞った効率的な勉強法が不可欠です。
そこで本記事では、医学生の進級試験対策を多数担当してきたMEDICINEの講師が、医学生が留年せずに進級試験を突破することができる勉強法について徹底解説します。

医師国家試験予備校MEDICINE 塾長・医師 佐々木京聖
医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。大手医師国家試験予備校で、在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。その後、医師国家試験予備校MEDICINEを設立し現在に至る。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。
医師国家試験予備校MEDICINEでは、指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。
初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。
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目次
医学生の進級試験対策のステップ

医学生に求められているのは、「広く深く覚えて整理して活用する力」と「試験に対して戦略的に臨む力」と言います。その力は対策方法次第で培うことが可能です。以下に整理したステップに従って準備していけば、確実に結果を出す近道になるでしょう。
STEP① 進級試験に関する情報・資料を徹底収集する
STEP② 学習計画を作成する
STEP③ 過去問を解く
STEP④ アウトプットで定着させる
STEP① 進級試験に関する情報・資料を徹底収集する
まずは、試験の全体像を把握することが何よりも重要です。出題範囲、形式、過去の傾向、配点などの情報を過去問でしっかり調べましょう。
学内で配布されるシラバスや、先輩の体験談、教員の授業内での前バラしなどの情報も大いに役立ちます。また、授業のレジュメも、自分の専門分野から出題してくるような教員の場合には役に立つことがあります。紙媒体でも電子媒体でもいいので勉強を始める前に揃えておくと良いでしょう。
まず「敵を知る」ことから始めるのが、効率的な試験対策の第一歩です。
STEP② 学習計画を作成する
ある程度自分が受ける試験のことを把握したら学習計画を予め立てておきましょう。人によって計画の立てかたは様々だと思いますので、あくまでも参考として筆者の場合の勉強計画を載せておきます。
まずはトータルの勉強時間を決める
過去問を見たときの印象(量、難しさなど)や先輩からの情報などをもとに、自分がどれくらいの期間勉強すれば合格基準に達することができそうか考えます。前日は総復習する時間を最低限作るなど余裕のある計画を立てておきましょう。試験直前の自分を過信するのも禁物です。コツコツ勉強していくように心がけましょう。
次に分野ごとにいつから勉強し始めるのかを考える
医学部の試験では一つの試験でも複数の分野から出題されることが多いと思います。例えば「解剖学」という一つの試験であっても、「頭頸部」「上肢」「胸腹部」「骨盤部」「下肢」のように分野ごとに異なる教員が問題を作っている大学も多いのではないでしょうか。
その場合、たいてい分野によって難易度や傾向が異なっていると思います。が、まずは全範囲の前提知識となるような分野があればそこを最初に勉強しましょう。(DNA、RNAや細胞小器官のことを何もわからずに生化学の勉強はできませんよね)
その上で、毎年全然違う問題を出してくる教員や、シンプルに学習範囲が広い教員の担当分野は早めに対策を始めておく必要があるでしょう。
一方、毎年過去問から同じ問題を出題してくる教員の担当分野は、ある程度直前に詰め込むような対策をするだけで対応可能です。
過去問や教科書をただ頭から順番に覚えるより、はるかに効率的に合格ラインを目指せるはずです!
STEP③ 過去問を解く
自分で立てた学習計画に沿って、過去問を勉強していきます。
ここで重要なのは、医学部の定期試験対策において、大抵教科書をガッツリ使う勉強は効率が悪いと言う点です。定期試験はその教科の授業を担当した教員が問題を作成しており、その教員の趣味、専門が反映された内容になっていることが多いと思います。過去問に出題されている問題は、教員が重要だと思っている、言い換えれば「学生に最低限知っていてほしい」と「個人的に」思っている内容である可能性が高いです。そのような教員からのメッセージが詰まっている過去問をベースとして勉強を進めていきましょう。
授業のレジュメを手元に用意し過去問を解きながら勉強しつつ、どうしてもわからない点や気になる点、背景知識などを教科書で辞書的に調べる勉強法が良いでしょう。
過去問を初めて見た時には何を言っているのか全くわからず絶望することも多々あると思いますが、新しいことを勉強しているのですから当たり前です。アレルギーを起こさずに、わからない事項を丁寧に教科書や時にはインターネットを活用して1つずつ理解していけば自ずとその教科の「ノリ」がわかってきます。そうなればあとは新しい知識を以下に記すSTEP「アウトプット」で定着させるだけです。
STEP④アウトプットで定着させる
過去問をただ漫然と周回するだけでは異なる問題が本番で出題されたときの対応力が養われません。必ず学んだことをアウトプットする習慣をつけましょう。
具体的には、選択肢問題で正解でない選択肢が誤っている理由を説明できるようにする、問題で扱われている病気について問われている事項以外に病態や症状、治療などの周辺知識を答えられるようにしておく、重要な反応は図を書いて説明できるようにしておく、などです。
アウトプットをすることによって記憶の定着の助けにもなります。また将来医師として働くとき非常に重要になる、「重要なことを簡潔に説明する力」を鍛えることもできます。
進級試験対策で持つべきマインドセット
膨大な量の理解、暗記を要求される医学部の定期試験では「マインドセット」も結果に大きく影響します。
以下に整理したポイントに従って、自分の心構えも整理してみましょう。
①完璧主義にならない
②インプットだけで満足しない
③普段からメンタルを気に掛ける
④周りの人の勉強法も参考にする
⑤隙間時間を活用して勉強する
①完璧主義にならない
特に基礎医学の試験では顕著ですが、全てを完璧に理解しようとすることは往々にして不可能です。そもそも人類が何百年もかけて積み上げてきた医学の知識を数日で完璧に理解することに無理があります。
ある程度細かい部分は「そういうこととして覚える」と割り切ってしまうことも重要です。また、追い詰められた時には「一般的には重要そうだが、試験の得点には大きく影響しなさそうなので捨てる」という決断も必要でしょう。
完璧な理解を追い求めすぎて過去問から大きく外れ、難しい教科書をひたすら読み漁ってしまう勉強は避けたいところです。
②インプットだけで満足しない

上述の通りですが、過去問を「眺める」勉強だけでは結果は望めません。過去問の答えを覚えることも重要ですが、アウトプットを絶対に怠らないようにしましょう。(後々CBTや国家試験で痛い目を見る可能性もあります)
③普段からメンタルを気に掛ける

医学部では膨大な量の暗記を要求される試験が、かなりの頻度で実施されます。
試験対策をするにあたっては自分のメンタル状態も結果に大きく影響すると言えるでしょう。勉強量や進級へのプレッシャーに押しつぶされてメンタルが崩壊してしまっては元も子もありません。夜更かしをしない、3食しっかりとる、運動をするなど基本的な部分大切にしましょう。
直前に焦らなくて済むよう計画的にコツコツ勉強するのも当然重要です。
④周りの人の勉強法も参考にする
邪な考えではありますが、一つの試験に学年の半分以上が落ちるなんてことはそうそうありません。言い換えれば、大半の人は試験に合格するわけです。「他の人と違いすぎる勉強をしていないか」という視点を持つことも必要でしょう。また、過去に実際にその試験に合格している先輩に対策のポイントを聞いてみるのも手でしょう。
ただ、試験の数をこなしていく中でだんだん自分にあった勉強法がわかってくるはずです。そうなったら自信を持って自分のやり方を貫きましょう!
⑤隙間時間を活用して勉強する
余裕を持って試験に臨むためには、隙間時間を活用して勉強するのも重要です。通学の電車の中で過去問を解く、要点をまとめたメモを見返すなどのちょっとした勉強の積み重ねが知識の定着を促し、余裕を持って試験に臨むことにつながります。
まとめ
医学生にとって、進級試験は将来に直結する重要なイベントです。整理されたポイントに従って対策に臨み、柔軟にポイントを整理してアウトプットしていくことで、確実に結果に結び付くようになります。
また、対策に臨むマインドセットも結果に大きく影響します。完璧にこだわりすぎなくてもよく、周辺と足並みを揃えて整理していく視点も大切です。整理された対策と前向きな気持ちで臨めば、自信を持って試験に臨むことができるでしょう。
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・医学部の進級試験で追試験にになってしまい困っている
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