医学部マッチング面接で成功するための完全ガイド【2024年11月更新】

更新日: 2024年11月19日

　医学生にとっての就活であるマッチングは、その後の医師人生を決めうる大きなイベントの一つです。マッチングや履歴書や筆記試験の成績によって合否が決まりますが、その中でも面接試験は合否を大きく左右する大切なものとなります。そこでこの記事では、他の受験生に差をつける面接試験の対策方法についてまとめます。最後まで読めば、基本的な心構えから自己PRの仕方まで一通り網羅できますので、ぜひ最後までお読みください！

---

---

医学部マッチング面接の基礎知識

　はじめに、医学部マッチングの面接で全ての受験生が抑えておかなければならない重要事項について確認します。

　以下の３つは、医学部の面接のみならず、医師になった後の面接でも役に立つので、ぜひ頭に入れておきましょう。

・面接の重要性
・面接の基本的な流れとマナー
・事前準備のポイント

マッチング面接の重要性

　医学部を卒業し、思い描くような初期研修を行うには、医学部マッチング面接を成功させることが非常に重要です。マッチング面接は、医学部卒業後に進む進路を決定する上で、大きなチャンスとなります。

　面接では、学生の学力や知識だけでなく、医師としての資質、コミュニケーション能力、人間性などが評価されます。面接で良い印象を与え、希望する病院から合格を得ることが、将来の医師としてのキャリアを大きく左右すると言っても過言ではありません。

面接の流れと基本マナー

　医学部マッチング面接は、一般的に以下の流れで行われます。

1.受付：面接会場に到着したら、受付で氏名と受験番号を伝えて、案内に従ってください。

2.待合室：面接時間までは、待合室でリラックスして待ちましょう。携帯電話はマナーモードにして、周りの人に迷惑をかけないように注意してください。

3.面接開始：面接官から名前を呼ばれたら、笑顔で立ち上がり、面接室に入ります。面接官に深々と頭を下げて挨拶し、椅子に腰掛けます。

4.自己紹介：面接官から指示があれば、事前に準備しておいた自己紹介を簡潔に述べます。

5.質問タイム：面接官から質問を受けます。落ち着いて、正直に、分かりやすく答えるように心がけましょう。

6.逆質問：面接官から質問が終わったら、事前に準備しておいた質問をいくつか用意しておきましょう。質問することで、あなたの積極性や熱意を示すことができます。

7.面接終了：面接が終わったら、再度深々と頭を下げて挨拶をして、面接室を退出します。

　面接では、基本的なマナーを守ることが大切です。服装は清潔感のあるスーツを着用し、髪型やアクセサリーは控えめにするようにしましょう。面接官の目を見て話をする、姿勢を正して座る、言葉遣いを丁寧にするなど、礼節を守って面接に臨みましょう。

事前準備のポイント

　医学部マッチング面接では、事前準備が成功を大きく左右します。以下に、準備すべきポイントをいくつか紹介します。

1.病院・診療科の研究：志望する病院や診療科について、事前にしっかりと情報収集を行いましょう。病院の理念、診療方針、医師の専門分野、実績などを調べ、なぜその病院・診療科を志望するのか明確な理由をまとめましょう。

2.自己分析：自分の強みや弱み、興味や関心、将来のビジョンなどを分析し、自己PRを作成しましょう。なぜ医師になりたいのか、なぜその病院・診療科で学びたいのか、自分の経験や能力をどのように活かしたいのかなどを具体的に説明できるように準備しておきましょう。

3.面接対策：よくある質問とその回答例を事前に準備しておきましょう。志望動機、自己PR、将来のビジョン、研究内容、病院への質問など、様々な質問を想定して、自分の言葉で答えられるように練習しておきましょう。

4.練習：面接練習は、本番さながらの雰囲気で行うことが重要です。友人や家族に協力してもらい、面接官役になってもらうと、より実践的な練習になります。面接官の目を見て話す、姿勢を正して座る、言葉遣いを丁寧にするなど、面接本番を想定して練習しましょう。

5.当日の持ち物：面接当日は、以下の持ち物を忘れずに持参しましょう。

・受験票
・身分証明書
・筆記用具
・時計
・ハンカチ
・水

　これらの準備をしっかりと行うことで、面接に自信を持って臨むことができます。

よくある質問と回答例

　医学部のマッチング面接試験でよくある質問とその回答例を以下にまとめます。

　大きく分けて、以下の3つの質問の対策をしておけば、面接本番でも焦らずに臨むことができるでしょう。

・志望動機に関する質問
・職場環境に関する質問
・将来のビジョンに関する質問

志望動機に関する質問

志望動機に関する質問は、面接で最も多く聞かれる質問の一つです。なぜ医師になりたいのか、なぜその病院・診療科を志望するのか、自分の経験や能力をどのように活かしたいのかなどを具体的に説明できるように準備しておきましょう。

質問例	回答例
医師を目指したきっかけは何ですか？	「医師を目指したきっかけは、〇〇の経験です。〇〇という状況に遭遇し、医療の力に深く感銘を受けました。医師になって、自分も患者さんの役に立ちたいと強く思うようになりました。」
なぜ医師になりたいのですか？	「医師になりたい理由は、〇〇です。〇〇という経験を通して、人の役に立つ喜びを感じました。医師として、患者さんの健康を守り、笑顔に貢献したいと思っています。」
なぜその病院・診療科を志望しましたか？	「〇〇病院の〇〇診療科を志望したのは、〇〇という理由からです。〇〇病院は、〇〇という理念を掲げており、私の医師としての価値観と一致しています。また、〇〇診療科は、〇〇という専門分野を有しており、私もこの分野を深く学びたいと考えています。」
その病院・診療科でどのようなことを学びたいですか？	「〇〇病院の〇〇診療科で学びたいことは、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇の重要性を認識しました。〇〇病院では、〇〇という機会があり、そこで学びを深めたいと考えています。」 *「私の強みは、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇を身につけることができました。医師として、この強みを活かして、患者さんのために貢献したいと考えています。」
あなたの強みは何ですか？	「私の強みは、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇を身につけることができました。医師として、この強みを活かして、患者さんのために貢献したいと考えています。」
あなたの弱みは何ですか？	「私の弱みは、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇の必要性を感じています。医師として、この弱みを克服するために、〇〇に取り組んでいます。」
医学部でどのような経験をしましたか？	「医学部では、〇〇という経験をしました。〇〇を通して、〇〇を学びました。この経験は、将来の医師としての活動に役立つと考えています。」
これまでの経験で、医師として大切なことは何だと気づきましたか？	「これまでの経験で、医師として大切なことは、〇〇だと気づきました。〇〇という経験を通して、〇〇の重要性を認識しました。医師として、常に〇〇を心がけて、患者さんと向き合いたいと思っています。」

職場環境に関する質問

　職場環境に関する質問は、面接官が学生の病院への適応力やチームワーク能力を見極めるために出される質問です。病院の雰囲気や働き方、医師と患者さんの関係性などについて、自分の考えを具体的に説明できるように準備しておきましょう。

質問例	回答例
〇〇病院の雰囲気はどのようなものだと思いますか？	「〇〇病院の雰囲気は、〇〇だと感じています。〇〇という説明会に参加した際に、医師の方々が〇〇と話していたことが印象的でした。私も、このような温かい雰囲気の中で、患者さんと向き合いたいと思っています。」
〇〇病院で働く医師はどのようなタイプが多いですか？	「〇〇病院で働く医師は、〇〇なタイプが多いと感じています。〇〇という説明会で、医師の方々が〇〇と話していたことが印象的でした。私も、このような医師の方々と共に、患者さんのために貢献したいと思っています。」
〇〇病院の医師と患者さんの関係はどのようなものだと思いますか？	「〇〇病院の医師と患者さんの関係は、〇〇だと感じています。〇〇という説明会で、医師の方々が〇〇と話していたことが印象的でした。私も、このような信頼関係を築き、患者さんのために最善を尽くしたいと思っています。」
〇〇病院で働く上で、どのような点に魅力を感じますか？	「〇〇病院で働く上で、魅力を感じるのは、〇〇です。〇〇という説明会で、〇〇という話を聞き、私も〇〇に貢献したいと強く思いました。」
〇〇病院で働く上で、どのような点に不安を感じますか？	「〇〇病院で働く上で、不安に感じるのは、〇〇です。しかし、〇〇という説明会で、〇〇という話を聞き、不安は解消されました。〇〇病院では、〇〇というサポート体制があり、安心して働くことができると感じています。」
〇〇病院で働く上で、どのような点に期待しますか？	「〇〇病院で働く上で、期待しているのは、〇〇です。〇〇という説明会で、〇〇という話を聞き、私も〇〇を経験したいと思っています。」
〇〇病院の医師として、どのような貢献をしたいですか？	「〇〇病院の医師として、貢献したいのは、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇の重要性を認識しました。〇〇病院で、〇〇を通して、患者さんのために貢献したいと思っています。」

将来のビジョンに関する質問
　

　将来のビジョンに関する質問は、面接官が学生の将来性や医師としての成長可能性を見極めるために出される質問です。医師としてどのような夢を持っているのか、どのような医師を目指したいのか、具体的な目標を説明できるように準備しておきましょう。

質問例	回答例
将来、どのような医師になりたいですか？	「将来は、〇〇な医師になりたいと思っています。〇〇という経験を通して、〇〇の重要性を認識しました。〇〇な医師として、患者さんのために貢献したいと思っています。」
医師として、どのような夢を持っていますか？	「医師として、〇〇という夢を持っています。〇〇という経験を通して、〇〇の必要性を感じました。医師として、〇〇を実現し、患者さんの健康を守りたいと思っています。」
5年後、10年後、どのような医師になっていることを目指していますか？	「5年後には、〇〇な医師として、〇〇病院で活躍したいと思っています。10年後には、〇〇な専門医として、患者さんのために貢献したいと思っています。」
医師として、どのような貢献をしたいですか？	「医師として、〇〇に貢献したいと思っています。〇〇という経験を通して、〇〇の重要性を認識しました。医師として、〇〇を通して、社会に貢献したいと思っています。」
あなたにとって、医師としての理想像はどのようなものですか？	「私にとって、医師としての理想像は、〇〇です。〇〇という経験を通して、〇〇の大切さを学びました。医師として、〇〇を心がけ、患者さんと向き合いたいと思っています。」

面接での印象を高める方法

　面接官からの印象を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。

　以下の３つの点に注意すると面接官からの印象を高め、他の受験生に差をつけることができます。

・コミュニケーションスキルの向上
・身だしなみと服装の重要性
・自己PRポイントのまとめ方

コミュニケーションスキルの向上

　面接では、コミュニケーション能力が非常に重要です。面接官と円滑なコミュニケーションを図り、自分の魅力を効果的に伝えることができれば、好印象を与えられます。以下に、コミュニケーションスキルを高めるための方法をいくつか紹介します。

1.話すスピードと声のトーン：面接では、ゆっくりと話すことが大切です。早口で話すと、落ち着きがない印象を与えてしまいます。また、声のトーンは、相手に語りかけるような、優しいトーンを心がけましょう。

2.言葉遣い：面接では、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。敬語を正しく使い、言葉遣いを意識することで、礼節を守っていることを示すことができます。

3.目線：面接官の目を見て話すことが大切です。目線を合わせることによって、誠意や自信を感じさせることができます。ただし、じっと見つめすぎるのは、相手に圧迫感を与えてしまうため、ほどよい距離感を保ちましょう。

4.表情：笑顔を見せることは、相手に好印象を与えます。ただし、緊張して硬い表情にならないように、自然な笑顔を心がけましょう。

5.姿勢：面接中は、背筋を伸ばして座り、姿勢を正しましょう。姿勢を正すことで、自信や集中力を示すことができます。

6.身振り手振り：身振り手振りは、話す内容をより分かりやすく伝えるために有効です。ただし、過度な身振り手振りは、落ち着きがない印象を与えてしまうため、控えめに使いましょう。

7.聴く力：面接官の質問をしっかりと聞き、内容を理解してから答えることが大切です。質問を聞き逃したり、理解していないまま答えると、失礼な印象を与えてしまいます。

8.質問力：面接の最後に、事前に準備しておいた質問をいくつか用意しておきましょう。質問することで、あなたの積極性や熱意を示すことができます。ただし、質問の内容は、事前にしっかりと調べておくことが大切です。

これらのポイントを意識することで、面接官とのコミュニケーションを円滑に進めることができます。

身だしなみと服装の重要性

　面接では、身だしなみも重要な要素の一つです。清潔感のある服装を心がけ、面接官に好印象を与えましょう。以下に、面接における身だしなみと服装のポイントをいくつか紹介します。

1.服装：清潔感のあるスーツを着用しましょう。男性は、ダークスーツに白シャツ、ネクタイを合わせるのが一般的です。女性は、スーツ、ワンピース、ブラウスとスカートの組み合わせなどがおすすめです。

2.髪型：髪型は、清潔感のあるシンプルなスタイルを選びましょう。男性は、短髪にするか、清潔感のあるヘアスタイルに整えましょう。女性は、髪をまとめるか、上品なヘアスタイルにしましょう。

3.アクセサリー：アクセサリーは、控えめにしましょう。派手なアクセサリーは、面接官の注意をそらしてしまう可能性があります。

4.メイク：メイクは、自然な仕上がりを心がけましょう。濃いメイクは、面接官に不快な印象を与えてしまう可能性があります。

5.香水：香水の使用は控えましょう。強い香りは、面接官に不快な印象を与えてしまう可能性があります。

6.爪：爪は、清潔に整えましょう。男性は短く切り揃え、女性はマニキュアは控えめにするか、無色にするのがおすすめです。

7.持ち物：面接に必要なもの以外、不要なものは持ち込まないようにしましょう。鞄は、ビジネスバッグなど、落ち着いたデザインのものを選びましょう。

　これらのポイントを意識することで、面接官に清潔感と誠実な印象を与えることができます。

自己PRポイントのまとめ方

　自己PRは、面接で自分の強みや能力をアピールする重要な要素です。面接官に自分の魅力を効果的に伝えるために、自己PRポイントをしっかりとまとめることが大切です。以下に、自己PRポイントを効果的にまとめるための方法をいくつか紹介します。

1.自分の強みを見つける：自分の強みは何か、具体的に書き出してみましょう。学業、研究、アルバイト、ボランティア活動など、様々な経験を通して、どのような能力を身につけてきたのかを分析しましょう。

2.経験と強みを結びつける：自分の強みを、具体的な経験と結びつけて説明しましょう。例えば、「私は〇〇という経験を通して、〇〇という能力を身につけることができました。この能力は、医師として〇〇に役立つと考えています。」のように、経験と能力を関連付けて説明することで、説得力が増します。

3.具体的なエピソードを盛り込む：経験を具体的に説明するために、エピソードを盛り込みましょう。エピソードを通して、自分の能力や経験をより分かりやすく伝えることができます。

4.志望動機と関連付ける：自己PRは、志望動機と関連付けることが大切です。なぜその病院・診療科を志望するのか、自分の強みや能力をどのように活かしたいのかを明確に伝えましょう。

5.簡潔で分かりやすい文章にする：自己PRは、簡潔で分かりやすい文章にすることが重要です。面接官が理解しやすいように、要点を絞って説明しましょう。

これらのポイントを意識することで、面接官に自分の魅力を効果的に伝えることができます。

面接後のフォローアップ

　面接が終了した後に行うべきことは大きく以下の二つに分けられます。

・お礼メール
・結果待ちの間にすべきこと

お礼メールの書き方

　面接後はお礼メールを送信しましょう。お礼メールを送信することで、面接官への感謝の気持ちを伝えるとともに、入職への意欲を示すことができます。以下に、お礼メールの書き方を紹介します。

結果待ちの間にすべきこと

　結果を待つ間は、焦らずに、次のステップに向けて準備を進めましょう。以下に、結果待ちの間にできることをいくつか紹介します。

1.他の病院の面接対策：他の病院の面接も受けている場合は、面接対策を継続しましょう。面接で聞かれた質問を振り返り、より良い回答を準備しておきましょう。

2.医師としての知識・スキル向上：医師としての知識・スキルを向上させるために、医学書を読んだり、医療関連のセミナーに参加したりしましょう。

3.病院見学：志望する病院や診療科について、さらに詳しく知りたい場合は、病院見学に行きましょう。病院の雰囲気や医師の考え方などを実際に見て、自分の目で確かめることができます。

4.自己PRのブラッシュアップ：面接で自己PRがうまく伝えられなかったと感じた場合は、自己PRを見直してみましょう。より効果的に自分の魅力を伝えられるように、自己PRをブラッシュアップしましょう。

5.リラックス：面接の結果を待つ間は、リラックスして過ごしましょう。過度に緊張したり、不安になったりしないように、趣味や運動など、気分転換になるようなことをしましょう。

これらの準備をしておくことで、面接結果がどうなるとしても、落ち着いて対応することができます。

まとめ

　医学部マッチング面接は、医師としてのキャリアを大きく左右する重要なイベントです。しっかりと準備を行い、自信を持って面接に臨みましょう。面接では、学力や知識だけでなく、医師としての資質、コミュニケーション能力、人間性などが評価されます。自分の強みや能力をアピールし、面接官に好印象を与え、希望する病院から合格を得ることが、将来の医師としてのキャリアを大きく左右します。

こ　の記事では、医学部マッチング面接で成功するための様々なポイントを紹介しました。これらのポイントを参考に、面接対策をしっかりと行い、自信を持って面接に臨んでください。

　医師国家試験予備校MEDICINEでは、指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。

　初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。

・試験まで残り時間が短いけれど、なんとか挽回して進級したい
・医師国家試験の勉強が正しくできているか不安だ

　このような悩みや不安がる方は、ぜひ一度ぜひこちらからご相談ください！