【医学生向け!】病理学の勉強法と参考書を解説!【MEDICINE医学部進級塾】
病理学の組織画像を見てもいまいち違いがわからない、勉強法がわからないと悩んでいる医学生は多いでしょう。
医学生なら一度はつまずいたことがある方が多い病理学ですが、実はあるポイントを絞って学習すれば、かなり効率的に試験対策をすることができます。
そこで本記事では、医学生の指導歴8年の東大卒講師(医師)が、医学生なら誰でも実践できる病理学の効率的な勉強法について紹介します。
この記事を読めば、病理学の勉強に悩むことはもうなくなり、今よりも楽に解剖学の勉強ができるようになるでしょう。また、後半では勉強するのが楽になるおすすめの参考書も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください!
MEDICINE医学部進級塾 塾長 A講師
医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。
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目次
はじめに
この記事でお話しする病理学の勉強法は、あくまで「定期試験やCBT、医師国家試験に合格するための」勉強法です。
ですので、病理学を学術的に勉強したりなど、研究者レベルで勉強するための方法ではないことにご注意ください。
いかに効率良く病理学を勉強して、定期試験をはじめとした試験に合格するかについて、以下では解説していきます。
病理学の勉強法
医学部の試験で生理学を効率良く勉強するためには、以下の3つの点を意識していくことが重要です。
- 過去問から定期試験で頻出の範囲を確認する
- 組織学の内容を復習しつつ進める
- レベルに合った参考書を選ぶ
①過去問から定期試験で頻出の範囲を確認する
病理学は学問としてしっかり勉強しようとすると、範囲がとても膨大な科目になります。
ですので、病理学全体を定期試験までの限られた時間内で勉強しようとすると、無理が生じてしまいます。
進級試験で合格するための第一歩として、通っている大学の過去問3年分に目を通すことを推奨します。
過去問に目を通すと、どの部分が毎年出題されているのか、あるいはされていないのかを把握することができます。そして、出題されやすい部分は大学毎に異なってきます。
例えばある大学の定期試験では腎臓の淡明細胞癌の理解を問う問題が毎年出題されている一方で、他の大学では全く出題されないと言ったことがよく見られます。
まずは自分が通う大学で狙われやすい分野を把握することが、第一歩になります。
②組織学の内容を復習しつつ進める
病理学で一番つまずくのは、病理画像の読解の部分だと思います。
病理画像は正常な組織にどのような異常が生じているのかを理解する学問ですので、そもそもの正常な組織を正しく理解できていないと話が始まりません。
したがって、そもそも正常な組織が理解できていないという方は、一度組織学に戻って復習しつつ勉強を進めることをお勧めします。
組織学を復習しつつ進める際のおすすめの参考書は以下で解説していますので、ぜひ参考にして見てください!
③レベルに合った参考書を選ぶ
病理学の参考書はどのように選んでいますか。
多くの学生を指導してきた経験をもとにお話しすると、おそらく自分のレベルにあっていない参考書を使用している方がほとんどなのではないかと思います。
もちろん、病理学を専門的に勉強していくという観点からは、大学の先生がおすすめされるようなゴリゴリの参考書を使用して勉強する必要があるでしょう。
しかし、「定期試験に合格する」という観点からは、そのような書籍が必要になるかというと、必ずしもそうではないということを頭の片隅に入れておいていただけると良いです。
参考書は2冊ほどあれば十分で、一冊は誰もがわかるように書かれた教科書、そしてもう一冊は、じっくり読み込めば病理学に関する全てが書かれている専門書です。
病理学でおすすめの参考書3選
では実際に、生理学の進級試験対策ではどのような参考書を使用していくと良いでしょうか。
ここでは、以下の3つの参考書をご紹介します。
・新病理学(Qシリーズ)
・標準病理学(医学書院)
・ロビンス基礎病理学(丸善出版)
また、組織学を復習しつつ進めるなら、こちらの参考書も使用すると良いでしょう。
・バーチャルスライド 組織学
①新病理学(Qシリーズ)
1冊目は、『新病理学』(Qシリーズ)です。
こちらは、病理学を基礎から勉強する「理解するための参考書」として使用します。
他の参考書では一見難解と思われる内容も、簡潔かつ明瞭な言葉で解説されているので、初学者には特におすすめの参考書です。
定期試験の問題を見直していき、わからない問題があったら、まずこちらの参考書で調べてみると言った方法で使用すると良いでしょう。
②標準病理学(医学書院)
2冊目は『標準病理学』(医学書院)です。
こちらは、初学者の「理解するため」の参考書としても使用できますし、あるいはより専門的に勉強したい方の「専門書」として使用可能です。
病理学に苦手意識がある方は①新病理学(Qシリーズ)を理解するための教科書、②『標準病理学』(医学書院)を辞書として使うと、勉強がはかどるでしょう。
③ロビンス基礎病理学(丸善出版)
こちらは病理に関する知識が網羅的に収録されている、世界的にも有名なバイブルのような参考書です。
勉強していてわからない概念が登場した際の辞書がわりに使うことをおすすめします。
病理学に必要な内容なこの一冊に凝縮されています。専門的な参考書を何か一冊持っておきたいという方にはこちらの書籍がおすすめです。
④バーチャルスライド 組織学
組織学の知識に自信がない方は、病理学の参考書の隣に、こちらの参考書を置いて勉強を進めるのがおすすめです。
バーチャルスライド 組織学は、主要臓器のスライドが網羅的に掲載されています。
病理写真と、バーチャルスライド 組織学の正常組織を見比べつつ勉強を進めると、理解を一段と深めることができます。
まとめ
以上、病理学の勉強法とおすすめの参考書についてお話ししました。
病理学に自信がない方は、基礎から理解するための参考書として①『新病理学』(Qシリーズ)を、辞書として②標準病理学(医学書院)がおすすめです。
一方、ある程度自信がある方は、基礎から理解するための参考書として②標準病理学(医学書院)を、辞書として③ロビンス基礎病理学(丸善出版) を使用すると良いでしょう。
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