医学部マッチング成功のための履歴書作成ガイド【2024年11月更新】
更新日: 2024年11月19日
医学生にとっての就活であるマッチングは、その後の医師人生を決めうる大きなイベントの一つです。マッチングや面接や筆記試験の成績によって合否が決まりますが、その中でも履歴書は合否を大きく左右する大切なものとなります。そこでこの記事では、他の受験生に差をつける履歴書の書き方についてまとめます。最後まで読めば、基本的な履歴書の作り方から自己PRの仕方まで一通り網羅できますので、ぜひ最後までお読みください!
監修:
医師国家試験予備校MEDICINE 塾長佐々木京聖
医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。
目次
履歴書の基本ルール
まずは、初期研修のマッチングに限らない、どの職種にも通用する履歴書の基本ルールについて解説します。
注意するべき点は大きく分けて、以下の3つになります。
・正しい用紙を選ぶ
・手書きと印刷、どちらかを選ぶ
・写りの良い写真を使用する
正しい用紙の選び方
履歴書を書く用紙は、しっかりした質感の白い紙を選びましょう。エントリーシート専用の紙を使用することをお勧めします。履歴書は、あなたの第一印象を左右する重要な書類です。そのため、安っぽくみえるような薄い紙や、個性的な模様が入った紙は避け、清潔感があり、相手に好印象を与えられるような用紙を選びましょう。
エントリーシート専用の紙は、一般的にA4サイズで、厚みがあり、書き心地の良いものが多く販売されています。これらの紙は、履歴書に適したサイズと質感であるため、おすすめです。また、最近は、履歴書専用の用紙だけでなく、エントリーシート用の紙も販売されています。エントリーシート用の紙は、履歴書よりも少し厚みがあり、高級感があります。もし、エントリーシートも一緒に提出する場合は、エントリーシート用の紙を使用すると、より良い印象を与えることができます。
ただし、病院によっては、指定の用紙がある場合もあります。事前に確認し、指定された用紙を使用するようにしましょう。
手書きと印刷どちらが良い?
手書きの履歴書は、温かみが伝わり、印象に残りやすいです。しかし、指定がある場合は指示に従いましょう。近年では、パソコンで作成した履歴書を印刷して提出することが一般的になっています。
しかし、手書きの履歴書は、温かみが伝わり、相手に誠意が伝わると言われています。特に、医療系の仕事では、患者さんとのコミュニケーション能力が重要視されるため、手書きの履歴書で、自分の丁寧な姿勢や思いやりをアピールすることも有効です。
ただし、手書きの履歴書は、字が汚い、字が揃っていないなど、マイナスイメージを与えてしまう可能性もあります。自信がない場合は、丁寧に書く練習をしたり、印刷で提出することを検討しましょう。
また、病院によっては、手書きの履歴書を指定している場合もあります。事前に確認し、指示に従うようにしましょう。
履歴書用写真の撮影方法
プロの写真館で撮影することをお勧めします。正しいサイズのスーツを着用し、清潔感を大切にしてください。
履歴書用写真は、あなたの顔写真であり、第一印象を大きく左右するものです。そのため、プロのカメラマンに撮影してもらうことをお勧めします。プロのカメラマンは、顔の角度や表情、照明の当て方など、写真写りを良くするための技術を持っています。
また、履歴書用写真は、スーツを着て撮影することが一般的です。スーツは、清潔感があり、相手に信頼感を与えることができます。ただし、スーツの色やデザインは、病院によって異なる場合があります。事前に確認し、適切な服装で撮影しましょう。
写真撮影の際には、以下の点に注意しましょう。
・スーツは、清潔感のあるものを着用しましょう。シワや汚れがないか確認してください。
・シャツは、白か薄い色のものを着用しましょう。ネクタイは、落ち着いた色のものを選びましょう。
・髪の毛は、清潔感のあるように整えましょう。
・メイクは、薄化粧にしましょう。
・表情は、自然で笑顔を見せるようにしましょう。
・背景は、シンプルなものを選びましょう。
履歴書用写真は、あなたの顔写真であり、第一印象を大きく左右するものです。プロのカメラマンに撮影してもらい、自信を持って提出できる写真を選びましょう。
効果的な志望理由の書き方
面接官に自分をアピールするような志望理由はどのように作成すれば良いのでしょうか。
以下の3つの点を志望理由に盛り込むと、採用担当者に説得力のある履歴書にすることができます。
・なぜその病院を選んだのか
・医学生時代の具体的なエピソード
・将来のキャリアプラン
なぜその病院を選んだのかを具体的に書く
志望理由には、選んだ病院の特徴や、自分の強みを書き加え、「自分がその病院に就職するとどういうことができるのか」を強調しましょう。志望理由は、あなたがなぜその病院を選んだのか、その病院で何をしたいのかを伝える重要な部分です。単に「医師になりたい」や「患者さんの役に立ちたい」といった漠然とした理由ではなく、具体的な内容を盛り込みましょう。
病院選びのポイントとして、以下の点を挙げることができます。
・病院の理念や診療方針
・診療科の充実度
・医療設備の充実度
・教育体制
・研究活動
・地域貢献活動
・病院の雰囲気
・交通の便
これらのポイントを踏まえ、あなたがなぜその病院を選んだのか、具体的な理由を書きましょう。例えば、病院の理念に共感した、特定の診療科に興味がある、最新の医療設備が充実しているなど、具体的な理由を挙げることが重要です。
また、志望理由には、自分の強みをアピールすることも重要です。例えば、コミュニケーション能力が高い、患者さんの立場に立てる、新しい知識を吸収する意欲があるなど、自分の強みを具体的に示しましょう。
さらに、病院にとってのメリットを強調することも重要です。例えば、病院の理念に共感し、その理念を実現するために貢献したい、自分のスキルや経験を活かして病院の発展に貢献したいなど、病院にとってのメリットを明確に示しましょう。
医学生時代の具体的なエピソード
学生時代の経験やインターンシップでの学び、部活動や課外活動での実績をアピールしましょう。志望理由には、具体的なエピソードを盛り込むことで、説得力が増します。学生時代の経験やインターンシップでの経験、ボランティア活動など、医療に関する具体的なエピソードを挙げ、その経験から何を学び、どのように成長したのかを説明しましょう。
例えば、学生時代に医療ボランティアに参加した経験があれば、その活動を通して、患者さんの心のケアの大切さを学び、医療従事者として患者さんと向き合うことの重要性を認識した、といった具体的なエピソードを記述することができます。
部活動で著名な成績を上げた方は、その実績を盛り込み、「研修医になった後も、部活動と同じくらい、いやそれ以上のモチベーションで医療に打ち込みたい」という志望動機にすると、熱意が伝わります。
また、インターンシップで病院見学をした経験があれば、その経験を通して、病院の雰囲気や医師の仕事内容について理解を深め、医療現場で働くことの難しさややりがいを感じた、といった具体的なエピソードを記述することができます。
具体的なエピソードを盛り込むことで、あなたの医療への情熱や、病院で働く強い意志を伝えることができます。
将来のキャリアプラン
希望する診療科や病院での将来的な目標を設定し、それに向けた具体的なプランを描いていきましょう。将来のキャリアプランは、あなたが将来どのような医師になりたいのか、その病院でどのような貢献をしたいのかを示すものです。漠然とした目標ではなく、具体的な目標を設定し、その目標を達成するための具体的なプランを記述しましょう。
例えば、希望する診療科があれば、その診療科を選んだ理由、その診療科でどのような専門性を身につけたいのか、将来はどのような医師になりたいのかを具体的に記述しましょう。また、病院でどのような貢献をしたいのか、具体的な目標を立て、その目標を達成するためにどのような努力をするのかを記述しましょう。
将来のキャリアプランを具体的に示すことで、あなたの将来に対する意欲や、病院で働く強い意志を伝えることができます。
自己PRの作り方
他の受験生に差をつけるような自己PRはどのように作成すれば良いのでしょうか。
自己PRでは大きく分けて、以下の3つを意識すると説得力のある履歴書を作ることができます。
・自分の強みを明確に
・好奇心と学習意欲
・コミュニケーション能力
自分の強みを明確に
自己PRでは、他の人とは一線を画す自分の強みを明確にすることが重要です。具体例を交えて説明します。自己PRは、あなたの個性や能力をアピールする重要な部分です。他の応募者と差別化するためには、自分の強みを明確にし、具体的に説明することが重要です。
自分の強みは、どのような経験から生まれたのか、その強みを活かしてどのような貢献ができるのかを具体的に説明しましょう。例えば、コミュニケーション能力が高いという強みがあれば、学生時代に部活動で主将を務めた経験や、アルバイトで接客経験を積んだ経験などを挙げ、その経験を通してコミュニケーション能力を磨いてきたことを説明することができます。
また、医療現場で役立つスキルや知識を持っている場合は、そのスキルや知識をどのように活かしたいのかを具体的に説明しましょう。例えば、医療に関する知識を豊富に持っている場合は、その知識を活かして患者さんの理解を深め、より良い医療を提供したい、といった具体的な目標を記述することができます。
好奇心と学習意欲
常に新しい知識を求め、高い学習意欲を持つことは、医療現場での成長につながります。その姿勢をあるエピソードと共に紹介します。医療現場は、常に新しい知識や技術が生まれているため、常に学び続ける姿勢が重要です。自己PRでは、あなたの好奇心と学習意欲をアピールしましょう。
例えば、新しい医療技術に関する論文を読んだり、学会に参加したりするなど、常に新しい知識を吸収しようと努力していることを示すことができます。また、医療現場で経験した疑問点を自ら調べ、解決しようと努力していることを示すことも効果的です。
具体的なエピソードを交えながら、あなたの好奇心と学習意欲をアピールしましょう。
コミュニケーション能力
医療現場では良好なコミュニケーションが求められます。自分の経験を活かし、どうこの能力を示したかを述べましょう。医療現場では、患者さんや医師、看護師など、様々な人とコミュニケーションをとることが必要です。自己PRでは、あなたのコミュニケーション能力をアピールしましょう。
例えば、学生時代に部活動でチームをまとめた経験や、アルバイトで接客経験を積んだ経験などを挙げ、その経験を通してコミュニケーション能力を磨いてきたことを説明することができます。また、患者さんと接する機会があれば、その経験を通して、患者さんの気持ちを理解し、寄り添うことの大切さを学んだことを説明することができます。
具体的なエピソードを交えながら、あなたのコミュニケーション能力をアピールしましょう。
応募書類のまとめ方
履歴書を作成しただけで安心してはいけません。
履歴書は作成して、医療機関の採用担当者の方に送付するまでが大切になります。
本記事の最後で、どうすれば採用担当者に好印象を与えて履歴書を送付できるのかについてまとめます。
応募書類のまとめ方では、以下の3つの点に注意すると良いでしょう。
・書類の整理と送付方法
・送付状の付け方
・提出時の注意点
書類の整理と送付方法
応募書類はクリップやファイルでまとめ、封筒にはしっかりと名前を記入しましょう。送付前に内容を確認してください。応募書類は、あなたの第一印象を左右する重要なものです。そのため、丁寧に作成し、整理された状態で提出することが重要です。
応募書類は、クリップやファイルでまとめ、書類がバラバラにならないようにしましょう。また、封筒には、自分の名前をしっかりと記入しましょう。宛名も正確に記入し、誤字脱字がないか確認しましょう。
送付前に、書類の内容をしっかりと確認しましょう。誤字脱字や内容の矛盾がないか、写真が正しく貼られているかなどを確認してください。
送付状の付け方
送付状を添える際は、簡潔で礼儀正しい表現を用います。送付状の例文を参考に作成してください。
送付状は、履歴書やエントリーシートと一緒に提出する書類です。送付状には、応募する職種や病院への志望動機、自己PRなどを簡潔にまとめ、相手に好印象を与えるように書きましょう。
送付状は、簡潔で礼儀正しい表現を用い、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。また、誤字脱字がないか、内容が矛盾していないかなどを確認しましょう。
送付状の例文を参考に、自分の言葉で書き直しましょう。
提出時の注意点
必ず提出前に書類をコピーし、控えをとっておきましょう。
提出は『特定記録郵便』を利用すると安全です。応募書類は、大切なものです。提出前に必ずコピーを取り、控えを保管しておきましょう。万が一、書類が紛失した場合でも、控えがあれば再提出することができます。
また、提出方法は、大学や病院によって異なります。事前に確認し、指定された方法で提出しましょう。
提出方法が指定されていない場合は、『特定記録郵便』を利用することをお勧めします。特定記録郵便は、配達記録が残るため、書類が確実に届いたことを確認することができます。
履歴書作成のポイントをまとめて確認
履歴書の完成度を高めるため、書類の内容を何度も見直し、細部に注意を払います。
最終チェックリストを活用して抜け漏れがないようにしましょう。履歴書は、あなたの第一印象を左右する重要な書類です。そのため、書類の内容を何度も見直し、細部に注意を払い、完璧な状態に仕上げることが重要です。
履歴書作成のポイントは以下の通りです。
・用紙は、しっかりした質感の白い紙を選びましょう。
・手書きの場合は、丁寧に書きましょう。
・写真は、プロのカメラマンに撮影してもらいましょう。
・志望理由は、具体的な内容を盛り込みましょう。
・自己PRは、自分の強みを明確にしましょう。
・応募書類は、丁寧にまとめ、送付しましょう。
・提出前に、書類の内容をしっかりと確認しましょう。
履歴書作成は、時間と労力を要する作業です。しかし、丁寧に作成することで、あなたの魅力を最大限にアピールすることができます。自信を持って提出できる履歴書を作成しましょう。
医師国家試験予備校MEDICINEでは、指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。
初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。
・試験まで残り時間が短いけれど、なんとか挽回して進級したい
・医師国家試験の勉強が正しくできているか不安だ
このような悩みや不安がる方は、ぜひ一度ぜひこちらからご相談ください!