【医学生向け!】生化学の勉強法と参考書を解説!【2024年11月更新】

更新日:2024年11月19日

 生化学で細胞内の代謝機構が覚えられない、細胞小器官のそれぞれの役割が理解できないと悩んでいる医学生は多いのではないでしょうか。

 医学生の低学年で勉強する生化学ですが、生化学をしっかり理解できるかできないかが、今後の医学部の試験を順調に突破できるかの分かれ道になります。

 そこで本記事では、医学生の指導歴8年の東大卒講師(医師)が、医学生なら誰でも実践できる生化学の効率的な勉強法について紹介します。

 この記事を読めば、生化学の勉強に悩むことはもうなくなり、今よりも楽に勉強ができるようになるでしょう。また、後半では勉強するのが楽になるおすすめの参考書も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください!


佐々木京聖


監修:
医師国家試験予備校MEDICINE 塾長佐々木京聖

医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。


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はじめに

 この記事で勉強する生化学の勉強法は、あくまで「定期試験やCBT、医師国家試験に合格するための」勉強法です。

 ですので、生化学を学術的に勉強したりなど、研究者レベルで勉強するための方法ではないことにご注意ください。

 いかに効率良く生化学を勉強して、定期試験をはじめとした試験に合格するかについて、以下では解説していきます。

生化学の勉強法

 医学部の試験で生化学を効率良く勉強するためには、以下の3つの点を意識していくことが重要です。

  • 過去問から定期試験で頻出の範囲を確認する
  • 概念を一言で説明できるようにする(細かいところは不要)
  • レベルに合った参考書を選ぶ

 

①過去問から定期試験で頻出の範囲を確認する

 生化学は学問としてしっかり勉強しようとすると、範囲がとても膨大な科目になります。

 ですので、生化学全体を定期試験までの限られた時間内で勉強しようとすると、無理が生じてしまいます。

 生化学の定期試験で合格するための第一歩として、通っている大学の過去問3年分に目を通すことを推奨します。

 過去問に目を通すと、どの部分が毎年出題されているのか、あるいはされていないのかを把握することができます。そして、出題されやすい部分は大学毎に異なってきます。

 例えばある大学の定期試験では代謝経路の理解を問う問題が毎年出題されている一方で、他の大学では代謝は全く出題されず細胞小器官の役割を問う問題が多めに出題されていると言ったことがよく見られます。

 まずは自分が通う大学で狙われやすい分野を把握することが、第一歩になります。

②概念を一言で説明できるようにする(細かいところは不要)

 生化学は細かく勉強しようとすれば、どこまでもできてしまうような科目です。

 例えば、代謝経路の解糖系一つをとっても、それぞれの代謝物質の特徴までを抑えようとすれば、時間がどれほどあっても足りなくなってしまいます。

 大切なのは、今学んでいることを、「つまりこういうことだよね?」と一言で説明できるようになることです。前にあげた例の解糖系なら、「要するに、食事から摂ったグルコースを使って、エネルギーを作り出す経路」と端的に説明できるようにしておくのが大切です。

 概念を一言で説明できるように勉強していると、頭の中が自然と整理されていきます。

 このような訓練を積んでいると、より複雑な内容(例えば、代謝なら、糖新生や電子伝達系など)がスムーズに理解できるようになります。

③レベルに合った参考書を選ぶ

 生化学の参考書はどのように選んでいますか。

 多くの学生を指導してきた経験をもとにお話しすると、おそらく自分のレベルにあっていない参考書を使用している方がほとんどなのではないかと思います。

 もちろん、生化学を専門的に勉強していくという観点からは、大学の先生がおすすめされるようなゴリゴリの参考書w使用して勉強する必要があるでしょう。

 しかし、「定期試験に合格する」という観点からは、そのような書籍が必要になるかというと、必ずしもそうではないということを頭の片隅に入れておいていただけると良いです。

 参考書は2冊ほどあれば十分で、一冊は誰もがわかるように書かれた教科書、そしてもう一冊は、じっくり読み込めば生化学に関する全てが書かれている専門書です。

生化学でおすすめの参考書3選

 では具体的に、どのような参考書を使用して生化学を勉強していくのが良いのでしょうか。

 ここでは、以下の3つの参考書をご紹介します。

・シンプル生化学(南江堂)
・標準生化学(医学書院)
・The Cell 細胞の分子生物学

①シンプル生化学(南江堂)

(画像:Amazonより引用)

 1冊目は、『シンプル生化学』(南江堂)です。

 こちらは、生化学を基礎から勉強する「理解するための参考書」として使用します。

 定期試験の問題を見直していき、わからない問題があったら、まずこちらの参考書で調べてみると言った方法で使用すると良いでしょう。

 生化学の難しい概念が、わかりやすい簡潔な言葉で説明されている参考書になります。

②標準生化学(医学書院)

(画像:Amazonより引用)

 2冊目は『標準生化学』(医学書院)です。

 こちらは、初学者の「理解するため」の参考書としても使用できますし、あるいはより専門的に勉強したい方の「専門書」として使用可能です。

 生化学に苦手意識がある方は①シンプル生化学(南江堂)を理解するための教科書、②『標準生化学』(医学書院)を辞書として使うと、勉強が捗るでしょう。

③The Cell 細胞の分子生物学

(画像:Amazonより引用)

 こちらは世界的にも有名な専門書ですが、医学生レベルでも使用することができます。

 英語版と日本語版があるので、間違って英語版を買わないように注意です。

 生化学に必要な内容なこの一冊に凝縮されています。専門的な参考書を何か一冊持っておきたいという方にはこちらの書籍がおすすめです。

 勉強していてわからない概念が登場した際の辞書がわりに使うことをおすすめします。

まとめ

 以上、生化学の勉強法とおすすめの参考書についてお話ししました。

 生化学に自信がない方は、基礎から理解するための参考書として①『シンプル生化学』(南江堂)を、辞書として②標準生化学(医学書院)がおすすめです。

 一方、ある程度自信がある方は、基礎から理解するための参考書として②標準生化学(医学書院)を、辞書として③The Cell 細胞の分子生物学 を使用すると良いでしょう。

 レベルに合った勉強法と参考書を選択して、しっかりと進級試験が乗り切れるようにしましょう!

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