医師国家試験予備試験のための完全ガイド【2024年11月更新】

医師国家試験予備試験の完全ガイド

更新日:2024年11月30日

 医師国家試験予備試験は、海外の医学部を卒業した方、または海外で医師免許を取られた方が日本の医師国家試験を受験するために必要な厚生労働大臣の認定試験になります。しかし、その対策方法について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。そこでこの記事では、日本の医師国家試験予備校での指導歴9年で、海外医学部卒の方の医師国家試験合格実績もある東大卒医師が、医師国家試験予備試験の勉強法や対策方法について詳しく解説します。


佐々木京聖

監修:
医師国家試験予備校MEDICINE 塾長 佐々木京聖

医師。東京大学医学部卒。医学生の個別指導歴9年。在学時より医学生の個別指導の経験を積む。基礎医学からCBT・国試対策まで幅広く手掛ける。
学生時代には、塾講師として延べ100人以上の大学受験生(主に医学部・東大志望者)も指導。東大理三をはじめ、医学部を中心に多数の合格実績。自身の勉強法をまとめた書籍に、学生時代の書籍『現役東大生が教える超コスパ勉強法』(彩図社)がある。


 医師国家試験予備校MEDICINEでは、指導実績豊富な東京大学医学部卒の医師による個別指導を受講することが可能です。

 初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。

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医師国家試験予備試験とは(受験資格)

 医師国家試験予備試験は、海外の医学部を卒業した方、または海外で医師免許を取られた方が日本の医師国家試験を受験するために必要な認定試験です。

 海外の医学部を卒業した方、または海外で医師免許を取られた方が日本の医師国家試験を受験するには、厚生労働大臣の認可を受け、一年以上の実地研修を受けることが条件となっています。

試験の概要

 医師国家試験は以下のように、第1部と第2部に分けて実施されます。

 第1部は筆記試験、第2部は筆記試験と実施試験になります。

第1部

 第一部は筆記試験です。解剖学や生理学をはじめとした、いわゆる基礎医学の内容が問われます。

 医師国家試験本試験で問われるような、臨床科目に関する知識が聞かれることはほとんどありません。

 出題される科目は以下の9科目です。

  • 解剖学(組織学を含む。)
  • 生理学
  • 生化学
  • 免疫学
  • 薬理学
  • 病理学
  • 法医学
  • 微生物学(寄生虫学を含む。)
  • 衛生学(公衆衛生学を含む。)

引用元:厚生労働省 令和6年度医師国家試験予備試験の施行

 上記9科目で各科目10問ずつ出題され、1問1点となります。合計90点満点で、6割以上の得点率で合格となります。

 第1部試験に合格すると、次の第2部筆記試験に進むことができます。

 具体的な対策方法は、「各分野の対策方法」で詳しく解説していますが、日本の医学部に通う学生が4年生で受験するCBT試験(Computer-Based-Test)の問題集を活用して、基礎医学に関する知識を深めていくと良いでしょう。

 解剖学や生理学など、基礎医学の勉強法については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

第2部

 第2部試験は、筆記試験と実地試験に分かれています。

第2部筆記試験

 第2部筆記試験では、臨床科目のMCQとなります。

 出題される科目は以下の11科目です。

  • 内科学
  • 小児科学
  • 精神科学
  • 外科学
  • 整形外科学
  • 産科・婦人科学
  • 皮膚科学
  • 泌尿器科学
  • 耳鼻いんこう科学
  • 眼科学
  • 放射線科学及び救急医学(麻酔科学を含む。)

引用元:厚生労働省 令和6年度医師国家試験予備試験の施行

 第2部筆記試験も上記の11科目で、科目ごとに出題される問題は均等に割り振られています。合計得点で6割以上の得点率で合格となります。

 第2部筆記試験に合格すると、次の第2部実地試験に進むことができます。

第2部実地試験

 第2部実地試験は口頭諮問形式の試験になります。

 試験科目は以下の5科目です。

  • 内科学
  • 外科学
  • 産科・婦人科学
  • 小児科学
  • 救急医学(麻酔科学を含む。)

引用元:厚生労働省 令和6年度医師国家試験予備試験の施行

 各科目3点満点の合計15点満点で、10点以上で合格となります。

試験の日程と会場

 それぞれの試験日程と会場については、それぞれ以下のように設定されています。

試験の名前日時場所
第1部試験毎年6月中旬東京都
第2部筆記試験毎年9月下旬東京都
第2部実地試験毎年11月中旬東京都

 試験日程と場所に関しては、最新情報を厚生労働省のホームページで確認しましょう。

予備試験の合格を目指す準備

 医師国家試験予備試験に臨む受験生は、どのように対策を立てると良いのでしょうか。

 医師国家試験予備試験の受験戦略でポイントとなるのは、以下の2点です。

・予備校を利用する
・学習計画をしっかり立てる

予備校を利用する

試験当日の心構え

 まず一つ目は、医師国家試験予備校を活用することです。

 第1部試験で問われる基礎医学の内容や、第2部試験で問われる臨床医学の内容は、医師国家試験予備校を活用して体系立てて勉強するのをお勧めします。

 医師国家試験予備校には大きく分けて、以下の二つがあります。

・動画授業をメインとした予備校
・個別指導をメインとした予備校

動画授業をメインとした予備校

 1つ目が動画授業をメインにした予備校です。年間数万円で基礎医学や臨床医学の動画を視聴することができ、基礎的な内容を詰め込むには適しています。

 動画教材を扱っている代表的な予備校は、以下の予備校になります。

  • Medic Media(qassist)
  • medu4
  • MEC
  • TECOM

 選び方としては、各予備校で無料で見られるサンプル動画と教材があるので、そちらを試しに見て自分に合うか判断してみるのが良いでしょう。

 また、既に医師国家試験予備試験を受験した先輩からお勧めの動画授業について聞くのも良いでしょう。

 医師国家試験予備校の選び方については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

個別指導をメインとした予備校

 2つ目が個別指導をメインとした予備校です。

 動画授業を中心とした予備校とは違い、受講生一人ひとりの勉強の進捗状況や理解の速さに合わせて、細かく指導してくれるのが特徴です。

 動画授業だと受け身になってしまいどうしても内容が入ってこない、あるいは自分に合った学習計画のもとで勉強したい方には、個別指導予備校が非常にお勧めです。

 医師国家試験予備校MEDICINEでは、医師国家試験予備試験受験生向けに個別指導を行っており、予備試験受験生の指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。

 初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。

・一年に一回しかない医師国家試験予備試験で、本当に合格できるのか不安だ
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学習計画の立て方

本番から逆算して学習計画を立てる

 2つ目は、予備試験に向けた学習計画を立てることです。

 学習計画の作成にあたっては、試験本番までどれくらいの期間が残されているのかを把握し、本番から逆算した計画を立てるのが大切です。

 多くの医師国家試験予備試験受験生が、本番の試験まで数ヶ月単位で時間を使って勉強するかと思います。

 医師国家試験予備試験は対策しなければならない科目数が多いので、週ごとに対策する範囲を決めて計画を立てていく必要があるでしょう。

 医師国家試験受験生向けの記事になりますが、学習計画の立て方についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

各分野の対策方法

 それでは、ここからは各科目の対策方法について詳しく解説していきます。

 医師国家試験予備試験は、第1部試験が主に基礎医学、第2部試験が主に臨床医学の内容が問われます。

 したがって、それぞれの試験ごとに対策する方法が異なってくることに注意が必要です。

第1部試験対策

 第1部試験は、解剖学や生理学を中心とした基礎医学の内容が問われます。

 おすすめの勉強法としては、まずは医師国家試験予備校から出ている動画授業を活用して、基礎的な内容を網羅してしまうことです。

 Medic Mediaやmedu4など、自分に合った動画教材を活用しましょう。 

 しかし、動画授業だけでは合格点に到達することはできません。

 そこで、次に行うのが、日本の医学部のCBT用問題集で、基礎医学の範囲の問題(QB)を解くことです。

 問題数をこなすことで、動画授業で学んだ基礎的な知識が身についているかを確認することができ、知識を整理することができます。

 自分で問題を解くだけでは不安という方は、医師国家試験予備校の個別指導を活用するのも良いでしょう。

 基礎医学の内容について、ある程度自信がある方は動画授業を見ずに、いきなりQBから始めても良いかもしれません。

 基礎医学の勉強法については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

第2部 筆記試験対策

コミュニケーションスキルの向上

 第2部の筆記試験では、内科や小児科といった、臨床科目の内容が問われます。

 第1部試験と同様に動画授業を見て基礎的な内容を詰め込みたいところですが、おそらくほとんどの予備試験受験生は臨床科目の動画を全て見ている余裕はありません。

 そこでおすすめなのは、日本の医師国家試験の臨床問題を3〜5年分を出題される全科目解くことです。

 医師国家試験予備試験の場合、医師国家試験本番で問われるような長文の臨床問題(主訴、所見、検査結果などが全て問題文に書かれている問題)はほとんど出題されません。したがって、各科目で単純な知識を問われるような問題を一通り解けるようにしておけば、しっかり乗り切ることができるでしょう。

第2部 実地試験対策

 第2部実地試験は、試験官との口頭諮問になります。

 各科目で症例が与えられ、取るべき臨床所見や行うべき検査、治療方法についてディスカッションしていきます。

 第2部実地試験に関しては対策が難しいところですが、もし周りに同様に医師国家試験予備試験を受験予定の方がいるなら、口頭諮問の練習を2人で行うのが良いでしょう。

 また、医師国家試験予備校を活用するのもおすすめです。講師に問題を出してもらい、それについてディスカッションを重ねる訓練をすれば、本番さながらに対策をすることができます。

 医師国家試験予備校MEDICINEでは、医師国家試験予備試験受験生向けに個別指導を行っており、予備試験受験生の指導実績豊富な東大卒医師による個別指導を受講することが可能です。

 授業では、第2部の実地試験対策で、口頭諮問を行うことも可能です。各演習後には、抜けていた部分や改善点を細かくアドバイスしていきます。

 入塾前の初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。

・一年に一回しかない医師国家試験予備試験で、本当に合格できるのか不安だ
・このままの勉強のやり方で大丈夫なのか、確認しておきたい

 このような悩みや不安がある方は、ぜひ一度ぜひこちらからご相談ください!

予備試験合格後の流れ

 医師国家試験予備試験に合格すると、一年間の病院実習となります。 海外の医学生向けに実習を受け入れている病院にいき、一年間の実習を受けると、日本の医師国家試験の受験資格が与えられます。

まとめ

 以上、医師国家試験予備試験の対策方法についてまとめてきました。

 医師国家試験予備試験は、試験範囲が広く、問われる科目も非常に多い試験になります。

 1年に1回しかない試験ですので、計画的に勉強し1回で合格を果たせるようにしていきましょう!

  医師国家試験予備校MEDICINEでは、医師国家試験予備試験受験生向けに個別指導を行っています。

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 初回面談では、指導実績な豊富な東大卒医師に無料で30分間学習相談をしたり、アドバイスをもらうことができます。

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